中小企業診断士 村上知也
秋になり、イベントや展示会なども徐々にリアル開催が増えてきました。とはいえ、まだまだ開催は少なく、オンラインのみの開催も徐々にに見受けられるようになってきました。今回は、CEATEC2020というIT関連のオンライン展示会に参加しての感想と、出展する側のポイントを整理してみます。
オンライン展示会に行ってみると、リアル開催でない残念さも感じつつも、オンラインのメリットも多数感じられました。一番のメリットは、セミナや講演が効率的にたくさん見られることです。以前のリアル展示会であれば、行く日によって、見れるセミナは限られていました。行った当日も、セミナ会場は複数に別れており、どれを選んで見るか!というのが展示会の楽しみであり、見れないセミナがあるというのが残念なところでした。
ところが、オンラインセミナになり、自宅からすべてのセミナを閲覧できるようになりました。セミナはすべて録画された動画データが展示会サイトにおいてありました。
また、今までは各社のブースを回って、名刺を交換したりアンケートに答えないと資料などがもらえないこともありましたが、今回は、各社のブースページに伺うと、動画がおいてあり、資料もダウンロードできる場合がほとんどでした。
これいはいい!
今後コロナが収束しても、今後の展示会は、リアル開催とともにオンライン併設という状態になっていくのではないかと予測します。
オンライン展示会の機能
オンライン展示会の機能として、テーマごとに分類されて、各社ブースや、イベントのカンファレンスンがあったわけですが一番いいなと思ったのは履歴機能です。自分が訪れたブースは履歴として残されています。さらにいいね!したブースだけも別の履歴で確認できました。展示会場で色々回って、あのブースもう1回みたいな!、でもどこだったっけ?ということが以前はありましたが、オンラインでは迷子はなさそうです。
なお、オンライン展示会場に参加を申し込むときには、社名、名前、連絡先などを事前に登録しています。そのため、これらの情報の取り扱い規約次第になりますが、ブースに訪問した参加者の情報を出展者に渡されれるとしたら名刺情報は、普段の展示会より集められる可能性もあると考えます。
オンラインブースに来訪してもらうためには
それでは、たくさんあるブースからより参加者に選んでもらう出展をするにはどうしたらいいでしょうか?
一言で言って、特徴のあるキャッチコピー、アイキャッチ写真が全てだと感じます。通常の展示会も、大規模ブース出ない限り各社定型のブースが提供されます。似たようなブースが立ち並ぶ中、看板や展示物のキャッチコピーで特徴を打ち出さないとブースに入ってきてもらえません。
オンライン展示会も同じで、各社のブースが一覧表示されているページは、定型であり、各社同じです。だからこそ、特徴のあるキャッチコピーがついているブースとそうでないブースでは閲覧数に差がでたでしょう。
何でもできます!といった総花的な展示ではなく、今一番アピールしたい項目に絞ってメッセージを尖らせてほしいです。
問い合わせを増やしていくためには〜動画の重要性
さらにブースに入った後は、提供する動画の質によって問合せの数も変わるでしょう。講演にしても、製品紹介にしても
今まで通りのプレゼンテーションを録画放映しているブースがほとんどでした。パワーポイントを映しっぱなしで
ひたすら説明しているような動画です。対面やリアルタイムの講演であれば、これでも良かったのでしょうが、録画では
このスタイルは厳しいです。今では多くの人がYoutubeの動画に慣れています。テンポ良い編集は必須ですし、
わかりやすい字幕や音入れも求められます。今までの撮りっぱなし動画より手間はかかりますが、しっかり編集していきましょう。
今年は、展示会が開催されないことで、新規集客に悩まれている事業者は多いことでしょう。この機に、自社のネット活用の
度合いを高め、オンライン展示会にもスムーズに出展でき、成果に繋げられるように準備をしたいですね。