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未病改善

中小企業診断士  足立秀夫

「未病」をご存知でしょうか。

 

未病(みびょう)とは、健康から病気に向かっている状態をいいます。

日本未病学会の定義では、

  1. 検査値に異常はないが、自覚症状がある場合
  2. 自覚症状はないが、検査値に異常がある場合

どちらも未病とされています。

 

自覚症状があり、検査値に異常があるのは「病気」ということになります。

「未病対策」とは、病気に向かうベクトルを、逆の健康方向に向け直すことです。

 

約2000年前の中国・後漢時代の医学書「黄帝内径(こうていだいけい)」には「未病の時機に治すのが聖人(名医)」との記述があります。

江戸時代の貝原益軒の著「養生訓(ようじょうくん)」にも、病が未だ起こらない状態で、養生が必要であるが、そのまま放置しておけば大病になると書かれています。

 

未病という言葉は、人間の健康だけでなく、経営状況の診断にも使われることがあります。

人の心と体の状態は「健康」と「病気」を明確に区別できるものではありません。

 

同じように、企業の経営状況は「健全経営」と「経営不振」との間を連続的に変化している状態と捉える考え方です。

未病の状態のどこにいても、少しでも健全経営にもっていこうとする取組みが「企業経営の未病改善」です。

 

神奈川県では中小企業経営の未病改善に向けた取組みを推進するため、「企業経営の未病チェックシートアプリ」を作成し、経営状況が下降する前に、中小企業の皆さまがその兆しに気づき、早期に必要な改善策を講じていただくよう支援しています。

 

企業経営の未病チェックシート

 

  • スマートフォンやパソコンで簡単に経営状況をチェックできます
  • 結果に応じて経営リスクにあった支援策を観ることができます

 

チェックシートアプリは、神奈川県内の企業でなくても利用できます。

いつでもどこでもチェックできますのでぜひお試しください。

チェックしてみて気になることがあれば、中小企業診断士にご相談ください。

以上