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成果をあげるホームページのために最初にやるべきこと

中小企業診断士 大高 努

新型コロナウィルスの影響で我々を取り巻く環境は大きく変わりました。企業の営業活動においても「対面での営業活動ができない!」などの影響が出ており、それを克服するために販売・営業活動においてもデジタル対応が迫られています。

 

こうした待ったなしの状況や補助金などの支援策の充実もあり、多くの中小企業でもこれまであまり活用されていなかったホームページを見直し、オンライン集客を強化しようという機運が高まっています。

 

しかし、思ったような成果をあげられていないという声が多いのも現実です。そこで今回は、「成果をあげるためのホームページづくりのために最初にやるべきこと」をお伝えします。

 

1.ゴール地点を決めましょう!

ホームページ上のゴールを決めましょう。

最終的には新規顧客に販売することが営業上のゴールになるとしても、ホームページはどこまでの役割を担うかを決めましょう。

 

例えばBtoBビジネスでは、ホームページで全てを完結するのは難しく、たいていの場合は見込み客を連れてくるまでがゴールになります。この場合のゴールは「メールアドレスを獲得すること」つまり「資料請求フォームに入力してもらうこと」になります。

 

そして、ゴール地点を決めたら、目標を決めましょう(上の例では、何件の資料請求をもらうか)。意外とここが曖昧なケースが多いです。

 

2.顧客像を明確にしましょう!

ターゲットとなる人を明確にしましょう。

いろいろな顧客像が想定できると思いますが、一番お客様になってもらいたい人を決めてみましょう。

そして、その人はどういう人なのか具体的に思い描いてみましょう。

 

BtoBビジネスであれば、どういう企業の、どういう担当者なのかを思い描いてみましょう。

「ターゲットは、うちの商品・サービスをほしいと感じる全ての人」では、ターゲットが絞り込めておらず、デザインも、掲載する情報も中途半端なものになってしまいます。

 

3.どんな情報を望んでいるか考えましょう!

2で考えたターゲット顧客は、どういったことに興味や悩みを持っているか考えてみましょう。

ホームページに訪問しているということは、何らかの「期待」をしているはずです。

 

よく製造業で自社の設備の写真だけを掲載しているホームページを目にしますが、顧客が望んでいるのは設備の写真だけではないはずです。設備の充実度を訴えたいのだと思いますが、知りたいのは「どのような製品ができるのか?」「品質は確かか?」「納期通りに生産できる体制なのか?」ということではないでしょうか。

 

顧客の「期待」は何か、社内で一番知っているのは、営業、顧客対応の人だと思いますので、話をきいてみましょう。

 

4.集客方法を考えましょう!

ホームページを新しく作ったものの、そのまま何もしていない、というケースが非常に多いです。

残念ながら、ホームページが新しくなったからといって、訪問者が増えるわけではありません。何らかの集客施策がセットで必要となってきますので、ホームページを作る前に考えておきましょう。

 

オンライン集客施策例…SEO/インターネット広告/SNS/アフィリエイト etc

オフライン集客施策例…チラシ/DM/イベント出展/セミナー etc

 

5.データを取りましょう!

ホームページは作って終わりではないです。上記の1~4で考えたことが、実際にどうなっているのかを検証し、改善・進化させていく必要があります。

  • 「資料請求してくれた人は何人か?」
  • 「どのくらいの人が訪問しているか?」
  • 「どのページに興味を持ってもらえているか?」
  • 「どこから集客できているのか?」

こうした情報はGoogleの提供するGoogleアナリティクスといった無料のアクセス解析ツールでも調べることができます。データを見るためにはタグの設置が必要ですので、タグを設置し、データを見える状態を作りましょう。

 

まとめ

「デザインが洗練されている」「ほしい情報にたどりつける」「スマートフォンでも見やすい」

もちろん、こういったことも重要ではありますが、それよりも前に上記の5つのポイントをしっかり考えてみましょう。

それが「成果の出る」ホームページへの近道になります。

 

以上