中小企業診断士 長瀬勝好
テレワークが浸透する中で、ビジネスチャットを導入する企業が増えました。Slack、Microsoft Teams、Chatwork、LINE WORKSが4大ビジネスチャットと呼ばれており、一度は耳にしたことがある人も多いと思います。ただ、導入効果の「社内コミュニケーションの円滑化」「業務効率の向上」といっても、利用したことがない人にはピンと来ないと思います。
本コラムでは、ビジネスチャットの便利な点を具体的に分かりやすく説明します。
従業員間コミュニケーションとメールの不便さ
在宅勤務など働く場所を選ばない企業では「従業員間のコミュニケーション」を課題として挙げられることが多いです。理由は大きく2つあります。1つは、電話やウェブ会議だと関係者が同時に時間を確保するのが難しいからです。確保できても作業を一時中断する必要があるため作業効率が悪化します。もう一つの理由は、メールが不便であることが顕在化したからです。メールが不便だと言われる点
は以下の4つです。
- 相手が読んだかを確認できない(例:既読通知機能をつけないといけない)
- 返信までに手間がかかる(例:ファイル添付する時にパスワード設定が必要である)
- 返信や転送を繰り返すと情報が混乱する(例:情報の仕分け管理がしづらい)
- 情報漏洩の危険性がある(例:類似のメールアドレスの宛先に送ってしまう等)
ビジネスチャットの優位性
これらの不便さを解消するためにビジネスチャットが出現しました。ビジネスチャットを一言で説明するなら「ビジネスの場で文字会話(チャット)するツール」です。LINEのビジネス版と考えれば良いでしょう。チャットはメールに比べて以下の優位性があります。
- 未読/既読が分かる
- ファイル添付が楽ですぐに返信できる
- 連絡先ごとに仕分けができる
- 宛先を間違う可能性が低い、などです。
ビジネスチャットの便利な機能
また、ビジネス特有の便利な機能があることも使用される理由です。
- 複数同時に連絡がとれる(例:関係者が多くてもグループに一斉発信ができる)
- 連絡内容の記録が残る(例:電話のように「言った言わない」の口論が起きない)
- セキュリティが強固である(例:部署ごとに閲覧できるグループを分けることができる)
- PCでもスマホでも利用できる(例:移動中や会議中でも緊急時に連絡がとれる)
- ファイルやタスク管理ができる(例:クラウドのファイルストレージとの連携ができる)
- ビジネスとプライベートで分けられる(例:働く際に公私の区別がつけられる)
- 多くの会社で利用されている(例:取引先と同じツールだと高頻度に連絡をとれる)
ビジネスチャットを使用すると、ちょっとした連絡を気兼ねなく取ることができるようになり、社内の風通しも良くなります。上記の内容に魅力を感じた方は、いますぐ自社にビジネスチャットを導入してみてください。
以上