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Notionというツールで在庫管理

中小企業診断士 佐川博樹

Notionというツール

Notionというクラウドツールをご存じですか。個人の仕事管理のツールとして公開されましたが、その後、エンタープライズ用途でも使えるようになり、いわゆるノーコードツールとしてある程度の機能を持っています。

このツールの台頭によって、MicrosoftがLOOPという対抗ツールを作るほど、その勢力は大きくなっています。

 

プロジェクト管理ができたり、仕事の管理ができたり、記録したり、いろいろできるのですが、このツールの肝は「データベース機能」です。

 

データベースを使うと

データベースを使うと、こんな風に表が作れます。ここまでなら、EXCEL等でも同じことができるだろ、ということになります。

が、この画面の「在庫数」というところの数は、他のデータベースのデータを計算した結果が表示されているのです。

その他のデータベースというのは、「入出庫履歴」です。入庫がいつ何個あったかとか、いついくつ出庫したかとかが記録されているデータベースです。

 

在庫管理システムが1行もプログラムしないで作成できる

tこの画面を見るともう少しよくわかるかなと思います。

 

一番上に型番があり、画面の下部に入出庫履歴が表示されています。この入出庫履歴のところへ情報を追加すると、画面上部の在庫数が自動的に更新されるという仕組みです。

 

もし、最終仕入原価法を使うのであれば、画面上部の仕入価格というところを自動的に設定することもできますし、平均値を取ることもできます(移動平均はちょっと難しいですが)。

 

この画面を作るのに、プログラムコードは1行も書いていません。多少の関数(EXCELと似たようなものです)の知識は必要になります。

 

同じ構造で、顧客管理の仕組みや備品管理の仕組みなども作れます。

無料でも使えるがビジネスユースなら有料化を

このNotionは、個人使用であれば、無料でも使えます。制限事項はほとんどありません(一部できないことはあります)。

が、中小零細とはいえ、ビジネス使用であれば、一番下のレベルでもいいので、有料化を選択しましょう。

 

月に8ドル(年払いのため96ドル年一括払い:為替によりますが、14,000円ほど)ですので、大きな負担ではないでしょう。

 

以上