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生成AIの次のステージ

中小企業診断士 大山昇

 

「誰もがプログラムを書く時代」へ

生成AIが広く普及して以降、その活用方法についてはさまざまなキーワードが生まれては消える、という状況が続いています。

 

プロンプトエンジニアリング、AIエージェント、自動化――。

どれも一定の価値はありますが、少し振り回されている感も否めません。

 

では、次に来る本質的な変化は何か。

 

筆者は、それは「システムエンジニアではない一般の人がプログラミングを活用する領域」だと考えています。

 

生成AIは便利だが「安定しない」という弱点もある

生成AIは非常に強力なツールです。

自然言語で指示すれば、それなりに意図を汲み取ってアウトプットを返してくれます。

 

ただし、良くも悪くもファジーな存在です。

 

・同じことを聞いても微妙に違う回答が返ってくる

・出力の形式や粒度が安定しない

・再現性が求められる業務には使いづらい場面がある

 

この「揺らぎ」は、アイデア出しや下書きには向いている一方で、定型業務の処理には不向きな側面もあります。

 

プログラムは「一度作れば安定する」

一方で、プログラムはまったく逆の性質を持っています。

一度きちんと作ってしまえば、

 

・毎回同じ処理を

・同じ手順で

・同じ結果として出力する

 

という再現性の高さがあります。

 

つまり、生成AIの「柔軟さ」と、プログラムの「安定性」は、対照的な特徴を持っていると言えます。

 

これからは「AIで作って、プログラムで回す」

ここで重要なのが、この2つを組み合わせる視点です。

 

従来は「プログラムを書くこと」そのものが大きなハードルでした。

しかし今は、生成AIを使えばコード自体はかなりの部分を代替できます。

 

となると、本当のハードルはどこか。

 

それは

「プログラムをどう動かすか」

の部分です。

 

・どのタイミングで実行するのか

・どのデータを入力にするのか

・結果をどこに出力するのか

 

この“使い方”の設計さえできれば、実は高度なプログラミングスキルがなくても、業務の効率化は十分に可能になります。

 

一般の人でも「定型業務の自動化」はできる

この考え方に立てば、プログラミングはもはや一部の専門家だけのものではありません。

 

特に効果が出やすいのは、日々繰り返される定型業務です。

 

・データの集計や転記

・定型フォーマットへの加工

・同じ手順の繰り返し作業

 

こうした業務は、プログラム化することで大きく効率化できます。

 

そしてその「プログラムを作る部分」は、今やAIが強力にサポートしてくれる時代です。

 

最初の一歩は「Excelマクロ」で十分

とはいえ、いきなり難しいことをやる必要はありません。

 

最初の一歩としては、Excelのマクロ(VBA)でも十分です。

 

・身近なツールで始められる

・小さな成功体験を積みやすい

・業務改善に直結しやすい

 

そして何より、「プログラムで業務が回る」という感覚をつかむことができます。

 

ハードルは「書くこと」ではなく「使うこと」

生成AIの登場によって、

 

・プログラムを書くことの難しさは下がった

・しかし、どう活用するかの重要性はむしろ上がった

 

と言えます。

 

これから求められるのは、高度なコーディングスキルではなく、「業務をどう仕組みに落とし込むか」という視点です。

 

まずは小さくてもいいので、プログラムを動かしてみる。

 

その一歩が、生成AI時代の本当の活用につながっていくのではないでしょうか。

以上