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リピーターが増えない中小企業へ:アナログ販促で“思い出してもらう”仕組みを作る

中小企業診断士 佐川博樹

SNSやSEO、MEO、AIOなど新たな言葉や概念、手法が跋扈するデジタルマーケティング。

いろいろな企業の成功事例などを目にします。が、なかなか中小零細企業で実行するのはコスト的に難しいなんてことがあります。

私はこういう時期だからこそ、アナログの販促に効果を見出すこともできるのでは?と考えています。

 

デジタル全盛の今、なぜアナログが見直されているのか

  • 実は、デジタル販促は情報過多でターゲット顧客に“届かない”可能性があります。ましてや、たくさんの事業者が同じことをするので、自社の広告などが埋もれてしまい、SNSなどでは流れてしまい、ターゲット顧客の目に触れていない可能性があります。

  • 一方で、顧客が求めているのは「人の温度」だったりします。特に、中高年の方々の中には、デジタルな冷たい感じが好きじゃないという人もいますし、若い世代でも「ばあちゃんのぬくもりを求めてそういうカフェに行く」なんてこともあるわけです。

  • そういうニッチさなら、中小企業の強みを出せるところではないかと私は思います。“距離の近さ”を出せるのは中小企業ならではと思うのです。

特に効果を発揮するアナログ販促、3つの方法

まず、リピーターへのダイレクトメール(DM)  です。すでにリピーターですから、 開封率が高く、思い出してもらえる可能性が高いアナログ販促です。ただし、これには前提条件があります。ひとつは、リピーターから住所を取得することです。もうひとつは、顧客との関係性をしっかり構築していることです。手書きのメッセージなどを個別に書けるくらいの関係性になっていれば、DMの効果は引きあがります。

 

続いて、すぐできるのはお礼状・手書きメッセージです。  DMと同様に住所をいただく必要がありますが、いただければ、この「手書き」というアナログさは強力です。顧客からの信頼と好意を積み上げるための第一ステップになります。ECサイトを運営している会社でも、注文を発送する際に手書きのメッセージを同封するだけでも効果はあります。

 

そして、物理店舗がやるべきことの最大のアナログ販促は、「店頭での接客・会話」であることは間違いありません。実店舗がある場合は顧客と会話できますから、顧客の“感情”に直接アプローチできるわけです。実店舗を持たない場合でも、メールのやり取りで接客することは不可能ではありません。

 

デジタルとアナログの役割分担

デジタルが無能、アナログが最強とかいうつもりはありません。役割分担をしっかりと考えて、その特徴に合わせて動けばいいのです。

 

原則、デジタルは「広く・速く」に優れています。ただ、「浅い」ことは間違いありません。どうしても関係性が希薄になりがちです。ただ、これもSNSなどをうまく使うことで親近感を醸成することは不可能ではありません。

 

一方、アナログは「深く・長く」が特徴です。一方で手間がかかるため、非効率で広さはありません。ただし、深く刺されば、その印象は長続きする可能性があります。

 

私は、中小企業の販売促進は“深さ”で勝負できると思っています。大企業やチェーン店などができない、やらないところで勝負するならアナログ販促なのではないかと思うのです。

 

今日からできるアナログ販促の実践アイデア

では、具体的にどんなことをすればいいか、あらためて考えてみましょう。

はじめに挙げていたDMですが、ごく簡単なことから始めましょう。既存客リストを整理してDMを送るのです。

DMの内容は、商売2割、その他の情報提供8割でよいかと思います。たとえば、「季節の新商品入りました」から始まるよりは「看板ネコにお友達ができました」から始め、終盤で販促情報がよいでしょう。

 

一方、お礼状ですが、できるだけ早く送るのが良いと思います。人間の記憶は1日で半分になってしまうと言いますから、購入後2日以内、できれば翌日にはお礼状を発送したいところです。郵便事情が現在は悪くなって、翌日には全く届きませんので、早めが吉です。

 

そして、店頭での会話は記録し、次回来店時に活かすようにします。記憶力が、、、という方はきちんと顧客カルテを作りましょう。カルテはCRMというデジタルツールを使って、、、とは言いません。手書きでも構いません。もちろん、顧客が300人、1000人いますという場合は全部をアナログでというのは難しくなるかもしれませんので、そういう場合にはデジタルも検討しましょう。

 

今日からできることを、コツコツとやるのがアナログ販促の鉄則だと私は思います。小さなことでも積み上げれば、必ず売り上げにつながっていくと私は思います。

 

中小企業が選ぶべきは“心に届く販促”

まとめです。間違いなく、「デジタルは便利」です。しかし、冷たい感じがすることも多い。一方で、「アナログは強く、深い」と思います。ただし、狭く、効率はあまり高くありません。

 

大切なのは、顧客との関係性。これを育てるのは、やはり人の手、つまり、アナログだと私は思います。それを、あなたの手で実践してみてください。

 

以上